ほわいとあっぷる 【SS】まどろむ旅の途中 忍者ブログ

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【SS】まどろむ旅の途中

 恋の色をご存知かしら。
 確かに私はそれを感じていたはずなのに、知らぬ間に泡沫の如く、水中へ沈んで溶けていった。
 沈みゆくこの体は渦巻いて色褪せていく。私は、これまで何を見ていたのかしら。
 平和を願って、宙で揺らめいて輝く日の光を見て、恋をしていた。
 誰にも見えない恋を。だから瞳を閉じて、私はあなたを殺していくの。
 シナプスの星々が、手を取り合って都合の良い夢を見せてゆく。
 ――だから、ごめんね。これ以上あの日々を思い出せないの。
 
*****
 
 地底、元灼熱地獄に蓋をするように建造された屋敷――地霊殿。
 規則的に並んで配置されたステンドグラスが特徴的な屋敷だが、その屋敷の主である古明地さとりはよく自室に篭って読書を嗜んでいた。
 さとりの自室は至ってシンプルで、彼女好みの小説や資料で占める書棚が部屋の壁を沿うように配置され、中央に作業机と椅子。後は服をしまうタンスが部屋の隅に置かれていた。
 ほのかに輝くランプが部屋中を明るくして、さとりの横顔を淡く照らしていた。
「それでね、博麗神社に行ったら、頭に角が生えた小さい子がいたの」
 さとりは、放浪から帰ってきた実の妹である古明地こいしの話を頷きながら聞いていた。
 さとりはいつも突然目の前に現れるこいしを見ると、読みかけの本に栞を挟んで、机の引き出しにそっとしまう。そして、机に身を乗り出して話しかけてくるこいしの話に集中する。どんなに話が盛り上がっている時でも、その姿勢が崩れることはなかった。外で遊んでいる内に汚れたこいしの服をすぐにでも洗ってあげたいと思うさとりであったが、ニコニコと真っ先にお話したいと寄ってくるこいしの邪魔をする気にはなれない。
「えっと、名前はなんだったかしら」
「鬼の伊吹さんでしょう? 鬼の四天王の一人って話していた」
「あっ、そうそう。伊吹よ。自分の家みたいに寝っ転がっていたわ」
 忘れっぽいこいしは、さとりに忘れたことを教えてもらいながら会話を続けていた。地底に住む妖怪達は、地上へは基本出て行くことは無い。しかし、例外としてこいしは「無意識を操る程度の能力」を所有しており、他者に自身の存在を認識されることが困難なため、昔から出かけることがあった。今までは地上の者と交流があってもすぐに忘れ去られていたこいしだが、過去に地霊殿に訪問した地上の人間――博麗神社の巫女である博麗霊夢や魔法使い霧雨魔理沙などに存在を認識されたことにより、地上の者達にも関わりを持つようになっていた。
「それでね、伊吹がね。よぉ来たねぇ、せっかくだからお饅頭食って行きなさい――っていっておもてなししてくれたの」
「近所に住む知り合いのおばあさんみたいなこと言うのねぇ」
「すっごい美味しいお饅頭だったのよ。今思い出したらよだれが垂れそうになるわ」
「あんたは食いしん坊さんね」
「それがね。そのお饅頭、霊夢のものだったのよ。珍しく高級なお菓子買ってきたとか言っててね。もう頭から角が出そうなほどカンカンだったのよ」
 両人差し指を角に見立てて頭に突き立てるこいし。鬼に対して鬼のように怒る人間なんてあそこの巫女くらいなものよねぇと、さとりは思っているとこいしがそのまま頭をさとりに向けて角としていた人差し指を交互に飛ばし出した。
「ていてい」
「痛い痛い。やめなさい」
「ふふふ、それでね。その後、二人は大喧嘩したのよ。伊吹は遊んでもらえて楽しそうだったけどね」
 何事もなかったようにこいしは手を引っ込めて、放浪話を続けた。
「綺麗で激しい弾幕だったわ。見てるほうが熱くなっちゃうくらい」
「それで混ざってもらってきたと」
「あら。お姉ちゃん、私の心を読めちゃった?」
「……いや、その汚れた服を見ていれば分かるわよ」
「なるほど。そうか。弾幕ごっこ、とても楽しかったわ。そりゃもう二人とも、お強いのだから」
「そう――それは良かったわ」
 一通り話し終えたこいしは、そろそろお風呂に行って来なさいと諭すさとりの言うことを聞いて、部屋から飛び出していった。さとりは机の上に置いてあったティーカップに手を取り、残った紅茶をすする。冷めて渋くなった紅茶が鋭く舌の上を通っていく。
 一息をついて空になったカップを見て、さとりはこいしのことを考える。最近、地上の世界やそこに住む人々に対して興味を持ちつつある。姉であるさとりとしては嬉しくもある変化ではあったが、不安は拭えないものであった。何故なら古明地姉妹――覚り妖怪は「心を読む程度の能力」を所有し、人間や妖怪、怨霊から忌み嫌われる宿命を背負っていたからである。こいしはその力で周りから嫌われることを知り、覚りの目を閉ざして自身の心すらも閉ざしてしまった。あの子に心など無く、さとりですら心を読むことができない。ただ自身の本能によって流されるまま生きるこいしを見てさとりは、いつしか二度と会えない日が来るのではないかと不安に思っていた。きっと次の日の朝になれば、また放浪の旅に出かけてしまう――他者と関わり過ぎて、少しでも感情が戻ってしまった時に嫌われてしまったら、またつまずいてしまわないだろうかとさとりは脳内で深く考えてしまう。こいしがどこに向かってしまうのか、誰にも覚ることができないのだから。
 
*****
 
 世界の目は自身の目。
 美しくするにも惨たらしくするにも、私の心で決まってゆく。
 残酷で生臭くて体が腐り落ちてしまいそうな、赤い世界を見ていたの。
 私に向ける世間の瞳の奥底には、嘘の子種を孕ませていた。いつか咲かせて、私の心を食い千切っていくの。
 悪足掻きで良かった。偽物でも良かった。私はフラスコの中で嘲笑われ続けることが恐怖だった。
 私は心を閉ざした代償に、虹色のパレットを手に入れた。赤色を全て白に塗り潰して、何も無かったことにしたの。
 私好みのきらびやかな彩りで夢中になるまで描き殴る。お菓子だらけの雲の上、地平線まで広がる湖、一面に咲き誇る絨毯のような花畑。薔薇で満たされた庭園。
 愛してやまない世界を探しに、私は探し物を見つけに旅をする。そして好きだったものを忘れないように、全て閉じ込めるのよ。
 没我の愛でフラスコを満たして、いつかそれを私が飲み干すの。
 きっと嘘ぱっちな味がするけど、全て抱きしめていけるのよ。
 
*****
 
「で、何であんたがここにいるのよ」
 突然博麗神社に訪問してきたさとりを、博麗霊夢は警戒していた。
 博麗神社は幻想郷の最東端に位置しており、ここから展望する一面の眺めは絶景とされている。だが、人里からは遠く離れており、ここに来るまでの道程の安全性も確保されていないことから、参拝客が全く見当たらない神社とされている。そのため、霊夢は賽銭による収入は期待できず、幻想郷で起きた異変を解決することを生業としている。
 そこへさとりは黒いフードを被って顔を見られないように境内までやってきたが、すぐに臨戦態勢を整えている霊夢を見ると目線を逸らして、溜息を一つ吐いてしまった。本来は人間が来る場所に妖怪が来たら、警戒しても仕方ないかと思ったさとりは、フードを外して霊夢の前に顔を見せた。
「そんなに嫌な顔しなくてもいいじゃないですか……」
「てかなに、その黒いフード。それで顔を隠しているつもり?」
「いや、私みたいな嫌われ者は、あまり顔を知られてしまうと八つ裂きにされてしまいますので」
「陰湿なことを言うのねぇ。まぁ、確かに嫌われ者ってことは事実なんだろうけどさ」
 霊夢は相手が傷付こうがお構いなしに、さとりに接する。さとりに対しては嘘をつけないのだし、霊夢自身が嘘をあまりつけないということもあり、手厳しく会話をしていた。
「で、何の御用。遠方遥々ここまで地底の引き篭もりがやってくるなんて、明日は雨かしら」
「すみませんね。面倒事を増やすことになってしまって」
「まぁいいわよ、たまになら別に。毎日の如く神社に居座る妖怪どもよりは、よっぽどマシだし面倒事を起こさないから」
 あの鬼、後でただでおかないからな――とその時にさとりは霊夢の心を読んでいた。また伊吹さんと喧嘩でもしてしまったのだろうかと思うさとりだったが、それ以上言及することはしなかった。
「実は……最近、私の妹がどこに行ったかご存じないですか?」
 こいしが一ヶ月以上地霊殿に帰ってこない。元々長期間に渡って、地霊殿に帰らないことは多かったため、その内戻ってくるとさとりは考えていたが、何故か今回は嫌な胸騒ぎがしてじっとしていられなくなっていた。こいしがいなくなる前日に、永遠に会えなくなってしまうのではないか――などと不安になるようなことを考えていたことが原因だということはさとり自身もよく分かっていた。地霊殿で飼っているペット達も心配しており、探しに行こうとするものもいたが、さとりはそれを断り自身で探すことを決意した。
「人里と命蓮寺には行ってみたのですが、目撃したといった情報は得られなくて……」
「うーん、そうね。――そういや、一昨日辺りに魔理沙が霧の湖辺りで見たとか言ってた気がするなぁ。すぐ見えなくなったらしいけど」
「霧の湖……ですか」
 こいしは無意識に放浪するため、どこにいてもおかしくはない。だが、他者との関わりが多くなっていた時期であったため、さとりは意外そうな声で場所の名を呟いた。
「でもさぁ。あんたから妹さん探しに行くなんて珍しいわね。何か喧嘩でもした?」
「いえ、特別何かあったわけではないですが」
「ふーん。じゃあ、気がかりに思うことがあったのね」
「……えぇ」
 さとりは目を伏せるように霊夢から目線を外して、伏し目がちな表情をする。大丈夫かしら、この子――そんな霊夢のぶっきらぼうな言葉でも心配そうにしている心の声が、さとりに伝わってくる。
「霊夢さん。こちらでこいしは、迷惑かけていないですか?」
「ん? 急にどうした」
「いえ。こいしは人に嫌われたくなくて、あぁなってしまったので……最近少しずつあの子の本心というか、自分自身の行動みたいなのが出てきていたんです。特定の方々と交流するとか、こんなに他者から興味を持たれるとか、そんなことは滅多になかったので。少し、心配なんです」
「あー、そうねぇ。基本的にはいい子よ。いっつもへらへら惚けていても、しっかり言うこと聞くほうだし。でも、突然人を脅かしに来たり、よく分からない行動しだしたり、ぼーっとすることがあってね。あれはまるで――」
「まるで、子供のよう――ですか」
 霊夢の話に割りこむようにさとりは答える。本能のみで動くこいしには頭の中で思いついた時には、既に体が動いてしまっている。先のことなんて考えない。心を壊してしまっているこいしを見て、さとりは不憫に思っていた。このまま無となって誰とも接点を持たずに、消えてしまうのではないかと恐れていた。
「まぁ、大丈夫よ。あの子、あんたのことを好いているし。それに、私はもう慣れてるしさ。どうせ、いなくなってしまわないかって心配だったところでしょ」
「そう、ですね」
「私はあんた達のこと、苦手だけどね。お賽銭くれないし」
 霊夢の心を読んだ言葉と同じ声がさとりの耳に聞こえてきた。
「あなたは正直者ですねえ……」
 さとりが飽きれたように答えると、霊夢は得意げな笑顔を彼女に向けていた。
 
*****
 
 人々は常に嘘を吐いて生きているわ。
 一点の曇りも無い笑顔を向けても、本心では馬鹿にしているの。
 好意に思っていることが分かったとしても、心を読めたら嫌われ者。
 本心は知られたくない。平気で嘘を吐いて。平気で関わりを持とうとする。
 他者の目を気にして、社会を気にして、自身を意思の首をきつく締めて行く。
 人の心は汚れた言葉のはきだめ。期待した私が馬鹿だったのだわ、と奈落に突き落とされるのよ。
 追い求めていた理想は陽炎のように揺らめいて、私に現実を見せてくるの。
 心が分かって恐ろしい。心を分かってもらえなくて恐ろしい。嫌われるのが恐ろしい。
 だから私は人の目に届かない酷く冷たい錠をかけて、水底にまで沈めて鍵を壊す。
 恋を閉ざして、小石になれば、もう誰も傷付くことはない。
 貴方の嫌いなことに全て蓋をして、誰にも触れられない世界を愛するの。
 
*****
 
 太陽は沈みきった頃。さとりは霧の湖に向かって流れ星のように飛行していた。
 霧の湖は昼間になると高頻度で霧で包まれることが多く、視界が悪くなる。夜になると霧は晴れていくため、さとりは月の光をたよりに、こいしがいないか探索し始める。そんなに大きな湖ではないため、もし見つからないのであれば既に別の場所へ移動しているだろうとさとりは想定していたが、湖に到着するとすぐさま水面で仰向けに浮いているこいしの姿をあった。
「こいし!」
 空からさとりは叫んだが、こいしはピクリとも動かなかった。瞳孔が開ききっていて、何の感情も伝わってこない表情をしている様子を見て、予想以上に深刻ではないかとさとりは焦りだした。
 慌ててさとりはこいしの元へ飛ぶと、華奢な体を両手で抱え、岸まで運ぶことにした。
 触れると急にこいしの体は消えてしまいそうなくらい徐々に透けていくことを実感したさとりは、いつも通り帰ってくるだろうと考えていた自分を呪っていた。
「こいし、聞こえる? 私よ、こいし」
 岸まで運び終えると、さとりはこいしの両手を掴んで何度も呼びかける。彼女の心に呼びかける。ノイズばかりで何を思っているのか分からない心を切り裂いて取り除くように、さとりは深く深く潜っていく。すると、蛇のように心の波は大きく蠢いて、さとりを耳障りな音で覆うように襲いかかった。
「うっ……」
 さとりの脳へ迫る無意識の雑音と振動が、小波となって何度も再生される。耐え切れずに倒れてしまうさとりであったが、こいしの両手は握ったまま離さない。
 心を読むことはできなくても、自身の心を――気持ちを伝えることはできると信じて、さとりはこいしの無意識へ立ち向かう。頭を殴られて眼が回ってきても、お腹の中にいる胎児に呼びかける母親のようにさとりは優しく彼女の名を呼んでいた。一度でいいから届いてくれれば、こちらを認識してくれるはずだとさとりは祈り続けた。大丈夫だと何度も何度も呼びかける。
 そして――。
「――ん?」
 こいしの体が急に震えて、ゆっくりと体を起こしだした。
「お姉ちゃん?」
 さとりはようやく声が届いたのだと分かったと同時に、耐え切れずこいしから手を離した。地面にうつ伏せになって、息を整えるために何度も深呼吸を繰り返す。良かった、良かったと呟きながら額を拭って大きく伸びをした。
「お姉ちゃんだ。やっぱり、お姉ちゃんだったのね」
 さとりはゆっくり転がって、仰向けの状態でこいしを見る。いつものような笑顔で、さとりを伺うように見つめていた。
「ごめんね。お姉ちゃん。いつの間にか寝てしまったみたい」
「あんたいつまで寝ているのよ。馬鹿ね」
「えへへ」
 しばらく二人は笑いあって、空に浮かぶ半月を眺めていた。さとりはいつも以上に静かに月を見るこいしの横顔を見て、幻想でも見ているみたいに奇妙な感覚に陥っていた。
 いつも彼女のことを見ているのに、まるで夢の中から出てきたように儚い存在にさとりは思う。覚りの目を閉ざしてから、こいしは外に出かけるようになり、二人でのんびりする時間も減ってしまって、さとりは少しずつだけど彼女に変化を感じるようになっていた。
「ねぇ。お姉ちゃん」
 こいしは月を見上げたまま、さとりに語りかけた。
「なに?」
「私さ、人里で仲良くなった人間の子がいたんだ。何度かあっている内に、あっちも私のことをよく認識するようになってね」
 こいしはネジ巻き人形のように、感情が壊れてしまったように淡々と声を絞り出していた。表情がいつも通りぼーっとしているのを見ると、実の妹だとしても少しだけ恐ろしく思えた。ましてやさとりは彼女の心を読めない。さとりにとってこいしと関わるということは、唯一抵抗もできずに無防備な状態を晒したままということになる。それでもさとりは姉として、こいしのことを見捨てたりすることはなかった。
「でもね。私が妖怪だと知ると、急に怖がって逃げちゃったの」
「まぁ、妖怪好きの人間なんてそうそういないからね」
「その後ろ姿を見てたら――いつの間にかこんなところにきたみたい。本当によく分からない内に体が動いちゃうのは困りものだね……」
 さとりは人里で心を読んでこいしのことを知っている者がいなかったことを思い出す。もし、仲良くしていた子がその中にいたのであれば、きっとこいしを忘れてしまったのだろう。さとりはその人間に対する憎しみと悲しみを自身の中に抑え込んで、こいしの話に返答する。
「そうね――困った妹を持ってしまったものだわ」
「ごめんね。お姉ちゃん」
 いつもと変わらないトーンだが、普段と違って鈴を振るような声で謝ったようにさとりは感じた。珍しいものをみたかのようにさとりは不思議そうにこいしを見た。
「あんた、泣いているの?」
 こいしは腕を包むほど長い袖を振って右手をだすと、頬にその手をぺたりとつけた。こいしは眉一本も動かさずに、自身でも理解できないのか首を傾げた。
「本当だ。何で涙が出ているんだろうね」
「自分のことだから、よく考えるといいわ」
「何でだろうねえ。感情が無いからよく分からないよ」
 頬から流れた水滴の正体を探るように、こいしは奇妙だと思っているのか何度も指先でこすった。さとりはそれを見ていると、心底呆れ返って彼女に気付かないように笑っていた。こいしの覚りの目がやはり変化しているのだと確信し、満天な星空を眺めて呼吸をする。空気は清く生きていることを改めて実感するような、そんな味をさとりは深く味わっていた。
 
*****
 
 ただ一人で落ちてゆく何処かも分からない孤独の宇宙に、お姉ちゃんはいつも突然現れる。
 きっと何億光年離れていようとこうやって私の手を繋いできて、夢の中で溺れそうな私の心に息を送り込むの。
 生命の音が聞こえる。心地の良い血潮の流れ。ここにいるという実感。
 心の中に潜んでいた訳の分からない嵐を吹き飛ばしてゆくの。
 ――もし、私が本物の世界で保っていられるのなら。
 いつか閉ざした恋の色で、この世界を自分の手で本物として塗り替えたい。
 私が愛おしく包んだまどろむ旅の果てで、私は私を待っている。
 

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